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考動のススメ

肩書(資格)とプロ

2015年に書いたコラムがあったので載せてみました。

皆様、日本にプロ野球選手は何人ぐらいいるかご存知ですか。約900人ぐらいではなかろうかと思います。(70人枠×12球団、+支配下選手)そのなかで出場選手登録は28名、一軍ベンチに入れるのは25名、ですからプロになって野球選手で食べていくのは非常にハードルが高いといえるでしょう。(選手寿命やヒエラルヒーについては省略)。もちろんプロになってからも競争は厳しく、平均選手寿命は間違いなく10年以下ですし、短い場合だと1年、長くても20年ぐらいがだいたいの相場でしょう。(中日の山本選手は別格です。)プロ野球選手は実力がないと、またパフォーマンスを発揮し続けないと引退(解雇)になるという非常に厳しい世界であり、プロとして残っている選手はその点で一定以上のプロとしての力が担保されているといっても差し支えないでしょう。


ところで日本における資格保有者に関してはどのような環境におかれているのでしょうか。日本における資格保有が担保してくれるものは、資格を得るために必要なものが試験(プラスαで研修)であり、資格自体の維持に「結果」が必要な資格がほとんどない以上、「資格試験に通った時点」での「資格試験合格に必要な学力がある」ことのみではないかと考えられます。もちろん大部分の方がそこから研鑽を積まれるはずなのですが、なかにはそうでない方もおられるのではないかと思います。


ご存知のように野球選手の中には稀にマルチプレイヤーや二刀流の方がおられます。しかし、ほとんどの方は投手、捕手、内野手等、専門が決まっているかと思います。(もちろん、どの分野であれ我々一般の人間より当該分野においては優れていることはずですが)。お医者様、弁護士、税理士の先生方も資格の形としてはそれぞれ一つです。ですが、それぞれの資格がカバーする分野は広く(医師であれば外科、内科、眼科等)、その全てをプロとしてのレベルで扱える方はそう多くないような気が致します。


願わくば皆様の目の前の専門家の方が、皆様が必要とされている分野の専門家であることを望みます。

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